豊中市の認定こども園
今回は認定こども園の建設です。
2024.7.9 豊中市の認定こども園の計画がスタートしました!
こども園の建設は、普通の家を作る場合と手順が違います。
公募という形で計画を進めることになり、プランは設計コンペで提案された中から選びます。
このプランを元に市が判定し、11月に設計できるかどうかが決定するのです。
場所はとても大きな服部緑地内の一部になります。
公園の真ん中にあるような、立地抜群のこども園。
緑豊かで環境抜群の場所に子どもたちの声があふれると思うと、本当に楽しみです♪
2024.7.30 設計コンペヒアリング
建築予定の豊中市にある豊中市立文化芸術センターにて、ヒアリングを行いました。
今回は市へ申請を出すために、どんな園を作るのか、前段階の資料として設計コンペを行います。
食育や泥遊びなど、子どもたちに積極的にいろんな体験を行わせることで、自らいろんなことに取り組める子どもを育てよう、という素敵な方針のこども園。
風景に溶け込みつつも、パッと見こども園には見えないような凝ったデザインを希望されています。
1人参加できない先生がいたため、今回は録画も行いました。
プレゼンが楽しみです。
2024.8.20 設計コンペプレゼンテーション
今日はいよいよプレゼンテーション。
5人の先生方のプランが順番に発表されます。
①ウメダタケヒロ建築設計事務所
面積制限の中でも、最大限に土地を利用して三方に開いた外観のプラン。
4つの庭を利用して、使い勝手が考えられた設計です。
保育される子どもも、保育する先生たちも、送迎する保護者も、みんなが使いやすいデザイン。
子育ての悩みを話せるカフェや、ネットを張って遊び場にした吹き抜けなど、訪れる人をワクワクさせてくれるような設備も揃っています。
カフェは、周りのビオトープの緑が楽しめる、リラックスできるカフェになる予定です。
②一級建築士事務所KNOOOT
こちらの先生は4階建てのプランを提案。
ドローンを現地で飛ばして、実際の高さから見える風景にもこだわっています。
回遊式の廊下にすることで、園庭兼移動通路を備えました。
動線をしっかりと作った上で、360°周りの風景も庭として取り入れています。
もちろん子どもの安全性も考えられていて、子どもが飛び出したりしないよう、周りのフェンスも工夫されていました。
従来の保育園や幼稚園のイメージを覆す、とても興味深いプランです。
③メラーキテクチャアーキテクツ建築研究所
近くにやや大きめの道路があるため、できるだけ子どもの活動スペースを2階以上にすることで、安全性にこだわりました。
エントランスホールを真ん中に作り、周りに園舎を配置。
子どもたちが部屋から出てきて、真ん中で集まって遊べるようなスペースを作りました。
コストや工期を考え、木造5階建てのプランにしたそうです。
吸音作用もあるため、子どもたちが走り回っても音が響きにくい仕様。
鉄骨で建築することもできますが、鉄骨だと重たくなるため、地盤の改良にもお金がかかります。
そのため、あえて木造にしたとのこと。
幼稚園の設計経験もあるとのことで、工期の流れも詳しく説明されていました。
④エムアイエーアキテクツ
屋根付きのツリーハウスのような赤いレンガのお家が上に乗っていて、公園に溶け込むデザインを提案。
パースというイラストで描かれた図面がとてもわかりやすく、園児たちの楽しそうな様子も伝わってきます。
日陰に対する規制が厳しい土地のため、建物の形や高さも気にされていました。
電気代などのランニングコストも考えてプランが作られています。
職員室からも、園児の様子が見やすく、常に子どもに目を配れるような配置でした。
外からの特徴的な外観も、公園のシンボルになりそうです。
⑤グランデザイン一級建築士事務所
公共施設ということで、コストが重要になる今回のプラン。
こちらの先生は、コストを第一に考えていらっしゃいました。
どうしても建物の形にこだわるとコストが上がってしまいますが、単純な形にすると個性が出ません。
そこで、スッキリとした四角い見た目ながらも、色やデザインをところどころ変えることで印象的な外観になるプランを提案されていました。
周りの公園に溶け込むよう、緑もたくさんあしらわれているプランです。
5社の設計事務所によるそれぞれの思いもよらないプレゼンテーションを受けて、喜びと共に受けた3名は本当に迷っていました。
1週間後には1社に決定の予定です。
どの建築家が選ばれるか楽しみです♪