家づくりのスッキリ収納計画【実例アイデア集】
生活するうえで絶対必要になるのが収納。
かといって、収納ばかりにスペースをとると、部屋は狭くなってしまいます。
収納に圧迫されて部屋でくつろげなくなってしまっては本末転倒ですよね。
でも建築家との家づくりなら、広々とした住空間と理想通りの収納を実現できるのです。
今回は、そんなアイデアいっぱいつまった収納計画を、実例とともに紹介します!
【壁収納の中の窓】
ドアや窓を取ると、部屋の中の壁面積が少なくなることがあります。
でも、壁がないと収納家具を置くことができません。
そこでこのお家では、なんと収納の中に窓を取ってしまいました。
設計:㈱庄司圭介アトリエ
こんな発想、なかなか建売住宅では見られませんね!
明るさと収納を両立させた実例です。
【収納で壁を作る】
壁に収納を取り付けるのが普通の考え方。
でも、こんな逆の発想もあるんです。
普通は階段の壁にする部分。
そこに、上部は本、下部はCDがピッタリ納まるように棚を作っています。
本とCDを収納すると、棚が埋まり壁になるのです。
もちろん階段側に落ちないよう、立ち上がり部分をつけて安全面にも考慮しました。
設計:内田雅章建築設計事務所
【取れる所に収納】
この部屋は、いろんなところに収納が隠れています。
スキップフロアを生かした収納づくり。
階段の中に棚が、階段の下にはパントリーがあります。
こうやって少しの空間も無駄にしないのが、建築家との家づくりの特徴です。
設計:中村建築研究室
【部屋にしない収納】
ウォークインクローゼットといえば、大人気の収納方法の1つ。
しかし、わざわざ中に入る手間やドアの設置を考えると、部屋として用意するのもムダがありますよね。
そこで、部屋を少し広く取って収納そのもので仕切り、部屋の中に壁を立てるだけの収納にしてみました。
部屋も広く感じられ、ドアの開け閉めも必要ない、合理的な収納の出来上がりです。
設計:永森建築事務所
【バックヤード】
真ん中のドアの向こうにはリビングがあります。
リビングは人が集まるので物は増えがちですが、来客もある場所なのでキレイにしておきたいところ。
ここはリビング裏の大容量の収納。
まるでお店のバックヤードのようですね。
収納の奥はキッチンなのでパントリーも兼ねています。
洗面所にも隣接しているのでその収納もここ1か所で済んでしまうとても便利な場所。
ストック管理も1か所でできるので、家事もラクになりますね。
設計:中村建築研究室
【壁計画】
リビングには必要な物、よく使う物があります。
部屋を作ってからではなく、その定位置をプランの打合せの時に計画しましょう。
必要な家具は作りつけにすればサイズもピッタリでスッキリ。
家具ほど価格がかからない作り方もあります。
細々した文具や書類、掃除機etc.
リビングに必要な収納を左手の4つの収納に分けました。
正面にはテレビ用の配線の穴を付けたTVボード。
上部はフタを開けるとエアコン。
棚板を通して天井に向けて間接照明を仕込んでいます。
要望に合わせてプラン、金額、材料を調整しながら作る楽しさは建築家との家作りならではです。
設計:ソツカアトリエ
【大きなロフト】
部屋の一部に収納兼ベッドにもなるようにと大きいロフトを設置。
作るなら思い切って大きく取ることでもう1つの部屋のように使い方も変わってきます。
ちょっとツリーハウスのような感じです。
設計:(有)ミサオケンチクラボ
【行動に合わせた収納】
例えば、お化粧はどこでしますか?
- 洗面所
- 部屋にあるドレッサー
- リビング
それはどうしてか?と聞かれたら、理由はなんでしょう。
水を使うから、朝支度する動線として、明るいから、鏡がそこにあるからなど、様々です。
その理由が整っていたら別の場所でも良いかもしれません。
収納はその人の行動に合わせて考えてほしいです。
写真は窓の下が収納です。
いつも通るところに収納を作ることで、部屋も散らからなくなります。
【棚の段差を変える】
収納は多く欲しいですが、部屋を狭くしてまで作るのはもったいない。
だからといって狭くしすぎると、しまうのも出すのも使いづらくなってしまいます。
壁面に取る収納の幅棚を、床から順に上に向かって棚幅を狭くしました。
これなら体が入り、動きやすく、床面積が少なく、収納を作ることができます。
【押入れ on ベッド】
子ども部屋は必要な物さえそろえば、正直広い必要はありません。
敷地の関係で広く取れない場合もあります。
それでも、収納はないと困るのでベッドの下の部分を収納にしました。
どうせするなら思い切ってここまですると相当な収納が取れます。
ちょっと秘密基地気分のロフト、子どもも大喜びです。
【ウォークスルークローゼット】
インではなくスルー。
入るのではなく通過できる家族分のクローゼットです。
写真の中央は、ドアに付けた姿見です。
ここはキッチン、パントリー(収納庫)から入り、洗面、バスルームへ出ていくことができます。
ここから干場に出る動線もあるので、乾いた洗濯物を片づけるのも簡単。
通過する収納にすれば、他の部屋への動線もバッチリ。
家族のクローゼットをまとめることで、家事が格段に楽になります。
【収納を考える】
「収納はたくさん欲しい」という方は多いですよね。
でも、限られた広さの中に収納をたくさん取ると言うことは
- 他の部屋が狭くなる
- 収納のために土地を使ってる
ということで、もったいないこととも言えるのです。
解決法は、
- 家の物を見直し、必要な物をしぼる
- 部屋を狭くしない収納を考える
収納は上手に取らないと、ただ物を溜め込む場所になってしまいます。
このように、普段使わないスペースを収納にするだけで、収納量がグッとアップします。
【壁に棚を差し込む】
このお家では、板を壁にくっつけて作り付けの棚にしました。
この方法だと床を使わないので、思った以上の収納が取れるのです。
また、空気清浄機や暖房などを置くスペースにもなり、部屋を有効利用できるのがメリット。
部屋の角を利用すると強度も取れるので、しっかりした収納で重い物も置けます。
【扉を伸ばして隠す】
キッチンバックの収納の扉。
ハンドルや取手などは付けず、戸の板を上下に伸ばしました。
下の部分は少し伸ばすと扉を開く取っ手の代わりになります。
上部は高く伸ばすと、棚の上に置いた物を隠すついたてになります。
隠すことでゴチャゴチャしたものが見えず、部屋がスッキリとしますね。
もっと家づくりの工夫について知りたい方はこちら
家づくりをする人にとって、
絶対必要なポイントがわかる
2つの勉強会