建築家と家づくりをする時に覚えておくと良い色々な工夫 その3
建築家との家づくりは何もかもが自由です。
決まったものを使う必要はありません、
素材や設備、決まった物を選ぶのではなく、
例えば、ネットで見つけて「使いたい!」と思った洗面ボールや、ドアの取っ手、トイレアクセサリーなど好みの物をチョイスしたりもできます。
他の家づくりとは違う部分をいくつか紹介します。
- タイルを使って特別感を出す。
-
幅木を付けない選択もできる!
タイルを使って特別感を出す。
タイルってどんなイメージでしょうか?
これは大阪難波の高島屋。
地下の食品街の柱の回りに
ぐるっとこのタイルが貼られていました。
ないといけない柱。なので、
場所に存在するのですが、
ただのコンクリートの柱に
このタイルで飾られている事で
全く空間のイメージも変わります。
目立つなら積極的に目立たせる。
そんな感じがします。
素材はタイルながら、透明のガラスタイル。
色あいもグリーン系の色の違うタイルが入って
しかも大小のタイルの遊びが
素材、色、貼り方で
しかもタイルであり素材がガラスなので
軽やかに素敵なイメージです。
その数年後に
出会ったお客様の家の洗面前の壁です。
あのタイルの色違い。
色無?透明バージョンです。
タイルの壁にスイッチ、
作り付けの洗面、
コンパクトで小さめの洗面スペースです。
壁が一面ガラスタイルを使っているだけで
そこが特別な場所のような感じがします。
素材の使い方1つで、
場所のイメージが全く変わります。
全体の壁をどうしよう?それもあると思いますが
一面だけ色、素材を変える。
用途によって考えてみるだけで
自分だけのオリジナルになって
その空間がとても心地良くなります。
幅木を付けない選択もできる!
部屋の壁と床の間に細い板状のものが
あると思いますが、それを
「幅木」=はばき と言います。
何のためにあるのか?
①掃除の時に掃除機をあてても
壁が汚れたり傷ついたりしないように
保護している。
②壁の素材と床の素材が違うので
その境目を隠している。
というのが幅木の役目でしょうか。
特に②に関しては施工する側からすると
とても便利な物で、
壁と床の境目を綺麗に仕上げるのは
とても手間のかかる作業で
この幅木さえあればぺた!っと貼ったら隠れるので
多少雑に仕上げても見えません。
幅木があるか?ないか?
でも、この幅木、
あるとないとでは部屋の見え方がとても違うんです。
ラインを通す事。
線をそろえる。
文字を書いたり、パンフレットを作る時など
余白と画像や文字を
綺麗に見せるために
配置をそろえたりしますよね?
それと似ていて、
線が少なく、綺麗にそろっている事は
空間を美しく、広く見せてくれます。
細い幅木ですが、
ない事で空間がスッキリ広く見えるんです。
それに、この幅木にホコリがたまるのを
嫌う人も多く、
「掃除が面倒だから付けないで欲しい」
と言われる事もあります。
確かに!ですよね?
掃除する方なら、誰でも感じていると思います。
そうなんです。
幅木って付けるか付けないか?
色や幅、形も選択できるものなんです。
例えば・・・
これは「入り幅木」といって
板状の幅木を付けず
壁を少し凹ませて
床のクロスを巻き込ませ
床が奥まで続いて見える仕上げです。
スッキリしているだけでなく
少し浮いている様に見える事で
床がつながって広く感じ、
部屋に入った時に
とても広く見え、美しい空間にみます。
それにホコリ、
たまりませんよね?
ただ、掃除機をかける時は
少し気を付けて下さい。
ガンガンあててかける事はできません。( ^m^)
幅木の色を変えるだけでも違います。
このように、壁と同色の白い幅木にすると
色のラインがスッキリしているので
部屋がキレイに見えますし広い印象も感じます。
ホコリの話しをしましたが
ホコリがたまらないように
幅木を壁に平らに仕込んで作る事もできるんですよ。
工務店さんにとったら
とっても面倒な事ですが
手間だけの事で要望があればしてもらえます。
建築家との家づくりは
この「幅木」をとても気にします。
空間がキレイに見える、広く見せる
そういうチョット気づかない所を
ひとつひとつ気にして作るから
「何か違う!」と思わせる空間ができているんです。