作り付け家具の提案 その1
普段よく目につく家具のこと、深く考えたことはありますか?
家の雰囲気に合わせてこだわった家具は思い出にもなります。
ぜひ、オリジナル家具を作ってみてください。
家具に合わせてプランを構成する
最近は、部屋に家具を置かず、壁収納や作り付けの家具を作る方も多いです。
でも、家具は思い入れのあるもの。
- 今まで使っていた大事な家具
- 親から譲られたもの
- 嫁入り道具
- 好みの家具
収納という目的はありますが、部屋に置きたい好みの家具があります。
これもそんな家具です。
お客様はこの家具がお気に入り。
この家具に合う家にして欲しい、というのが要望でした。
家具の高さに合わせて窓を作り、似た素材で上部の棚も作っています。
家具の好みは意外とハッキリしています。
色、素材、形。
そんな好みの家具があるなら、その家具が納まって美しく見える空間を作るために家具からスタートするのもアリです。
床の素材や壁などはもちろん、家具の表情がでる空間作りは大事なこと。
サイズもわかっているので、窓の位置、場所を家具に合わせて構成すれば特別な間取りが作れます。
家づくりをする前に家具選び
家具っていつ選びますか?
だいたいの方は、家ができてから。
空間に合わせて、大きさ、素材、色、好み、いろいろな家具を見て選んで買う。
そのような方が多いのではないでしょうか。
でも、家具って結構重要なポイント。
好みもありますし、使い勝手や形もあります。
普段使うものだけに、雰囲気やデザインだけで選べるものではないですよね?
特に椅子は大事です。
テーブルは頻繁に移動させず、重い物を常に置くわけでもありません。
ですので、デザインや好みだけで選んでもよいですが、椅子は座り心地が重要です。
ここは京都にある家具の専門店。
打合せの途中に寄ってみました。
国内外の様々な椅子やソファがありました。
椅子は体重をかけて、毎日何度も何度も座る。
座ってみて、立ってみて、毎日使ってもビクともしないしっかりした作りの物。
少し高くても、家を作る際には予算に入れておきたいものです。
そして、家具のイメージに部屋を合わせて作る。
このお家はこの家具を最初に選びました。
この家具に合う家を作ってほしいという依頼でした。
家具は意外と大きな物です。
その家具の大きさを考えて部屋を作らないと、入れた時に他のスペースが狭く感じます。
ダイニングセットなどは、テーブルの長さより、椅子を出し入れするスペースの方が必要です。
「置く」という空間以上に「使う」空間がいります。
色や素材も、存在感がある家具のことを考えて決める必要があります。
先に家具を選ぶこと。
逆に言うと、家具のイメージがあった方が、全体のバランスが素敵になります。
家は箱を作るのではなく、住まう空間をデザインするものなので、家具のポイントはとても大きいです。
家づくりを考えた時、まず家具屋さんに行って好きな家具を選んでみて下さい。
そして写真に撮って、「こんな家具がおきたい」という家具があれば、素敵な空間になるはずです。
最初にその分、ちゃんと予算も取っておきましょう。
足場板で作ったキッチンバックの家具
足場板ってご存知ですか?
大工さんが作業する時に歩く、家を囲む足場の上の板のことです。
ペンキが付いたり、傷付いたりしていて新しくなく“イイ感じ”に使い込んである風合い。
これが、usedということで、好まれる素材になっています。
これは建築家さんの提により、足場板で作った家具。
食器棚でもあり、レンジや小物を置くことができる大容量の収納です。
取っ手は、ネットで購入した1つ 300円のアルミ製。
足場板によく合っていて、とてもコストダウンで作ったとは思えない出来栄え!
施工してくれた大工さんの腕もなかなかのものです。
注文住宅の作り付けの家具は
- 現場で大工さんが作ってくれる家具
- 家具屋さんに依頼する家具
があります。
現場で作れるのは棚や簡単な扉があるもの。
引出しなどがある場合は家具屋さんに頼みます。
家具屋さんに頼むと高くなるので、簡単な作りで大工さんに作ってもらいました。
材料も使い方次第で、買った物よりずっと素敵になります。
このあたりが建築家との家づくりの楽しさでもあります。
実は1Fの床も、この足場板を使ってフローリングにしています。
柔らかいのでそれなりに傷付きますが、それもまたいい味です。