窓づくりの基本知識【窓1つで生活が激変】
窓と一言で言っても、実は大きさ、形、材質など、いろいろ選ぶポイントがあるのをご存じですか?
今回は、窓を決める時に考えてほしいポイントについて紹介します。
【①材質】
寒い時期は、窓からくる冷気が気になりますよね。
しかも部屋の暖かさは、50%以上窓から逃げてしまいます。
- ペアガラス、トリプルガラスなどのガラスの作り
- 樹脂サッシ、木枠などのサッシの枠の素材
これらを工夫することで、寒さを軽減することは十分可能です。
もちろん、素材によっては高機能だけど高いものも。
でも、暖房などのランニングコストを考えると、そのほうがお得になることも多いのです。
住む地域によって、窓の材質はしっかりと考えておきたいですね。
【②種類】
窓の種類ってどれくらいあると思いますか?
引き違い窓、出窓、天窓、FIXなど、実は50種類ほどあります。
その中でも滑り出し窓ってご存じですか?
レールに沿って左右に動かすのではなく、角度を調整しながら押し出したりする窓のこと。
この滑り出し窓は縦型と横型、横型でも上開き、下開き、外開き、内開きといろんなタイプがあるんです。
例えば横型・下開きの場合は、ガラス面がひさしになるので、雨でも換気ができます。
1つ1つの窓に対して、知識と経験から窓を提案してくれるのも、建築家との家づくりの良さですね。
【③用途】
窓は用途によっても変わります。
内外から見る、換気をする、光を入れる。
特に「見る」に関しては、室内からは立ったり座ったりするそれぞれの目線で。
外からは、隣の窓や通行する人の視線から位置を考えています。
ただ明かりを取りたいからと、大きな道沿いに大きな窓をつけたら、室内が丸見えなんてことも。
結局1日中閉めっぱなしじゃ意味がありません。
用途に合わせて、使いやすい窓を作りたいですね。
【④ 位置】
建築家と仕事をしていて、一般の家と違うと思うのは、窓の位置です。
建築家は窓の位置を、建物のデザインの1つとして考えています。
普通、はき出し窓以外のほとんどの窓は、部屋の壁に対して真ん中あたりにあります。
- どの形で作るか?
- どの位置にあったら建物がキレイに見えるか?
それを、室内からも美しく見える景色とともに考えています。
隣の家の窓がすぐそばにあったり、見たい景色ではないなど、窓を取りにくい時。
逆に、外からの視線を避けたいが明るさは欲しい時、よくこの様な窓を取ります。
部屋からは空だけが見えます。
【立地の条件によって変わる窓の向きと位置】
ここは2階のLDK。
奥に見えるのが玄関です。
2階が玄関の片流れの屋根の家です。
ここは大阪市内の家が建てこんでいる繁華街。
写真の左が南側ですが、3階建てのマンションが建っています。
そうです。
窓がある方側が北側なのです。
普通だったら南側に窓を取るところ、隣との間が狭くしかも3階建て。
南に窓を取っても光が入りにくく、プライバシーも気になります。
北側なら隣の敷地との間隔があるので、高いマンションに当たる光の反射を利用して高窓から光を入れるというプランです。
周りが建てこんでいると思えないような、明るいリビングができました。
そして、来客の多いこのお家は1階に玄関を作ると動線も気になるため、外階段を鉄骨でつくり2階を玄関にしています。
もちろん内階段もありますが、プランを生かすため、使い勝手や動線を考えて外階段で2階玄関。
北側のマンションを利用して光を高窓から入れるなんて、設計に建築家が入るとプランの考え方が違うよい例です。
まとめ
窓の作り方で1つで、毎日の暮らしが全く変わることがおわかりいただけたでしょうか?
たかが窓と考えず、こだわって作ってみてくださいね。
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