建築家が玄関を考えるポイント その2
玄関といってもいろいろ。
プライベート用とお客様用の玄関が違ったり、外に緑が見えていたり。
自分こだわりの玄関を作ってみましょう。
- 宅配スペース
- プライベート玄関
- 大きな玄関
- 入り口にこだわる
- Rな部分
- 緑を見せる玄関
- 外の収納
- 玄関に水道
- 2つに分かれる玄関
【宅配スペース】
最近は夫婦共稼ぎの家も増え、日中不在の家がたくさんあります。
マンションでは宅配BOXも増えていますが、戸建はそうもいきません。
買って置くタイプの商品もありますが、玄関にドーンと置いてあるのもいまいち。
この家の玄関外のルーバースペースは外の倉庫のようなところ。
ある程度大きな宅急便が置けるスペースにもなっていてい、不在の時にはひと手間助かります。
設計:内田雅章建築設計事務所
【プライベート玄関】
玄関を開けて左の引き戸1枚開けると、シューズルーム兼用のプライベート玄関です。
同じ玄関を引き戸だけで仕切り、上がる床を分けています。
靴を並べたまま収納できるので選びやすく、脱いだままの靴が見えないのでいつも玄関はスッキリです。
設計:永森建築事務所
【大きな玄関】
玄関のドア。
片開きのドアか?引き戸?は選択に出ても、両開きにするか?という選択はあまり見かけません。
このお家は、蔵をイメージした大きな両開きのドアの玄関。
家の印象を大きく変えるデザインです。
玄関は「運の入り口」といいます。
南東に開いた大きく広い玄関は、人も財産も入って来るそうです。
設計:嶋津建築設計事務所
【入り口にこだわる】
このお家は外壁と玄関のドアに色を合わせ、素材の良さが際立つように玄関回りを白の壁にしました。
それを邪魔しない落ち着いたタイルの床もポイント。
少し屋根がかかっている形が、カギの開け閉めや雨の時など、とても便利です。
玄関は家の顔といいますが、色、素材の使い方、配慮、受ける印象で全く変わります。
設計:永森建築事務所
【Rな部分】
直線で構成された空間の家の中に、曲線があるとても印象的です。
きわだつというより、柔らかな曲線から優しさやホッとする感じが伝わっています。
ここはお客様を迎え家族が帰る優しいイメージの空間です。
靴箱などの上に花を飾るのではなく、あえてこの形にすることで印象的な玄関になっています。
設計:嶋津建築設計事務所
【緑を見せる玄関】
玄関に入って、こんな空間があったら。
自宅ならもちろん、訪問した人もホッとします。
ただ大きく外を見せる緑ではなく、格子窓の中、低い窓からの眺め。
落ち着いた色あいの玄関。
玄関全体が窓の緑を美しくしているように見える玄関です。
【外の収納】
ここは玄関の横の外スペース。
室内と同じように収納を設置。
外で使う物を入れておくためのものです。
家に入れるでもなく、ちょっと置いておきたい物のための収納です。
ゴミ袋、軍手、ワンちゃん用品など、玄関の横にあったら確かに何かと便利。
小さいお子さんがいると外用のおもちゃなどもここに入れられます。
思った以上に便利につかえるアイデアです。
【玄関に水道】
ここは玄関の横。
インターホンとポストの右の外壁を少し凹ませて水栓を付けています。
色を変えた耐水性の外壁に向かって、水はね防止のガラス板が斜めに付いています。
敷いてある砂利の下に排水口があり、そのまま流れます。
玄関の横に立水栓があると本当に便利です。
2つに分かれる玄関
毎日、家族が出入りするところなので、玄関は使いやすくしておきたいもの。
男の子の正面に玄関ドアがあり、背中側が中庭です。
手前のフロアがリビング、奥が個室や水回りです。
玄関から帰って、右に入ると水回りや個室に、左に入るとリビングになっています。
プライベートとパブリックの玄関を分けると共に、家族の動線の使い分けもできます。
家全体が回遊できる間取りになっています。